修理工場に勤務し、仕事を終えたあと車のチューンに取り掛かる。ボアップしたエンジンを、載せ替えたばかりのR32GT−R。CPUは FコンV金ブロ、メーターにブースト計,水温計,排気温計を追加した。程よいサウンドを響かせるエンジンは調子の良さを物語る。
セッティングを終え試走に出かける。徐々に回転数を上げていく、ギアをトップへ叩きこむ、レッドゾーンへ。これなら次のレースは間違いなく勝利するだろう。「金曜日の午前2時、いつもの場所で」仲間からのメールが届いていた・・・。
怒号に似た歓声が一瞬静まり返る。爆音とともにインプレッサWRXST−i、フジツボサウンドがこだまする。手書きのスタートラインに二台が並ぶ、御互いの緊張感がステアリングに伝わってくる。観衆が静まり返りスターターの合図を静かに待つ。
ギアをローに入れ回転数をガンガン上げ、スタートフラッグを見つめる。緊張がピークに達した瞬間、フラッグが上がった。凄まじいホイルスピンが唸りを揚げ、白煙が辺りを覆ってしまう。壮絶なデットヒートを二台のマシンが繰り広げ、ゴールへ向かう。
舗装してあるが路面の悪さに反応する、僅かなハンドリングのミスが命取りとなる。インプレッサは雑木林へ突っ込んでしまった。フロント部分は大破し、どうやらドライバーは無傷のようだ。壊れたマシンを茫然と眺めている、長い夜が溜息と共に終わろうとしている。
目の下のくま|自動車修理


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